下手なナンピン、スッカンピン

FXナンピン

下手なナンピン、スッカンピンとは、ナンピンが下手な人が無理やりすると、スッカンピン(一文無し)になってしまうという言い回しです。ナンピンは昔からリスクの高い手法だった様ですね。

「難平」と書いてナンピンと読み、難(損)を平らにならすという意味です。FXだけでなく株や商品相場などで広く使われてきた損失回避・利益獲得のための取引手法のひとつ。

このナンピンは、FX相場で窮地に立たされた際に救ってくれる救世主であると同時に、非常に怖い面も併せ持つ両刃の剣といえます。

今回は、FX相場におけるナンピンの意味や使い方を紹介するとともに、はたしてFX初心者に適したトレード手法なのかについて考察していきましょう。

まずは、株やFXで使われるナンピンとはどういう物かについて見ていきましょう。

FXでナンピン手法は失敗しやすい?

FXナンピン

FX相場において、ナンピンはどう使われるのでしょうか。

ナンピンとは?

ナンピンとは、FXで買いで入ったのにも関わらずその後下がってしまった場合に、下がった価格でさらに買い増し、平均購入価格を下げて利益を出すFX取引手法です。

少し難しいですよね。では、具体的な例と一緒に見ていきましょう。

なぜナンピンをするのか

ナンピンを行うのは、次の理由によります。

  • ①買いの後に相場が下がってしまった場合は…
  • →平均購入価格を下げるため
  • ②売りの後に相場が上がってしまった場合は…
  • →平均購入価格を上げるため

簡単に理解するために、①の買いの後のナンピンを例と共に見ていきます。

例えば、ドル円を1ドル=100円で100円分買いで入ったとしましょう。

無論、値上がりを期待していましたが、予想に反して1ドル=90円まで下がってしまいました。このまま売れば10円の損となってしまいます。かといって、1ドル=100円に回復するのは難しいように思えます。

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そこで、1ドル=90円でもう1通貨分買い増ししました。これがナンピンです。ナンピンをしたことにより、ドル円の1通貨あたりの平均購入価格は、当初の100円から95円に下がりました。

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そうです。ナンピンの目的は、この平均購入価格を下げることにあったのです。買い増す事で平均購入金額を下げていくという戦略です。こうすれば、ドル円が1ドル=100円に回復するのは難しくても、1ドル=95円まで戻せば損失は帳消しされます。

では、FXにおける具体的なナンピンの方法について見ていきましょう。

FXにおけるナンピンの方法

次は、FXの実戦におけるナンピンの手法をみてみましょう。実例と手順を一つづつ解説していきましょう。

今回は1ドル=100円の相場で価格は上がると予想し、買いで入ったとします。

1ドル=100円で3万ドル(300万円)買い

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この時点での平均購入金額は100円/ドルですね。300万円分の買いを仕掛けたあなたは相場が上がるのをじっと待ちます。

1ドル=99円に下落→3万ドル(297万円分)追加買い増し

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相場が上がるという予想は外れましたが、すかさずナンピンしました。FXでは、平均購入金額が下がればその分利益は大きくなりますからね。この時点での平均購入金額は以下の通りです。

  • 1ドル=100円:3万ドル(300万円分)
  • 1ドル=99円:3万ドル(297万円分)
  • →合計:1ドル=99.5円:6万ドル(597万円分)

2回の購入金額の平均である99.5円を、6万ドル分保持しています。そろそろ上がって欲しいですが、相場はまだ下がります。

1ドル=98円に下落→3万通貨(294万円)分追加買い増し

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この時点での平均購入金額は以下の通りです。

  • 1ドル=100円:3万ドル(300万円分)
  • 1ドル= 99円:3万ドル(297万円分)
  • 1ドル= 98円:3万ドル(294万円分)
  • →合計:1ドル=109円:9万ドル(891万円分)

平均購入金額が109円/ドルまで下がりましたね。すかさず2回目のナンピンです。ドルを合計891万円分買いで入ったあなたは上がる事を期待するでしょう。

1ドル=99.5円に上昇:全て利益確定

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売却金額は99.5円/ドル×9万ドル=895.5万円

購入金額は891万円分でしたから、4.5万円分の利益が出ます。

初めの買い(1ドル=100円)からは0.5円下がりましたが、利益を出す事に成功しました。このように、価格の下落と同時に買い足す事で平均購入価格を下げることが出来ます。初めは100円/ドルで買い、最終的に売ったのは99.5円です。

本来買った価格よりも低い値段で売っているのにも関わらず、利益が出てしまう。夢のようなFX手法ですね。

勝率100%の戦略?

以上のように、ナンピンは平均購入価格を下げることができるため、一見理にかなったFX投資法に思えてしまいますよね。確かに、ナンピン戦法で最終的に負けない確率が高いことは事実です。

しかし、そこには注意しなければならない落とし穴があります。上の例では、たまたまFX相場が持ち直してくれてよかったですが、そうなる保証はどこにもありません。FX相場は、いつ回復するか、当分回復せず奈落の底に落ちていくか、誰にもわからないのです。

平均購入価格を下げるため何度もナンピンを繰り返した場合を想像してみてください。買い増しの都度資金が必要ですが、やがて底をついてしまいます。一方で、含み損は大きく膨れ上がり精神的にも追い詰められてしまいます。

そうならないためには、どんなナンピンが危険でどんなナンピンが安全かを見極める必要があります。

損してしまうやり方とは?

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ナンピンを知ったトレーダーの多くは、実際のトレードで試すでしょう。ナンピンは勝率100%ではないですが、そこそこ勝てます。そこそこ勝てるがゆえに、初心者はナンピンという泥沼にはまってしまう事があります。

ナンピンを使って一回勝つと、トレーダーは「ナンピンさえすれば勝てる」という錯覚に陥ってしまうのです。パチンコで負けている人の多くは大勝ちした経験をもっているといいますからね。

ナンピンは平均購入額を下げる点損失が出ている内は決済しない(損失がでない)点の二点で、そこそこ優秀なトレード手法であると言えます。しかし闇雲にトレードしていたのでは資金が底をつき市場から退場します。

この章では、初心者が陥りがちな3つの失敗パターンをご紹介致します。

1.損切り額をきめていない

「損切り額を決めないから勝てるんじゃないの?」「損切りしちゃったら損失がでてしまうじゃないか」そんな声が聞こえてきそうですが、FXにおいて損切りは絶対です。まずは下の画像を見てください

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確実な上昇トレンドですね。上昇トレンドの条件(下に記載)も満たしている事が分かります。ここで買いポジションを取るでしょう。

上昇トレンドの条件

  • 今回の高値>前回の高値
  • 今回の安値>前回の安値

少し経ってから、相場が下落してきました。しかしあなたはナンピンが出来るのでまだ余裕ですね。ここでナンピンをして、相場が上がるのを待つでしょう。

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しかし、この後相場は下がり続けます。あなたは、4回目の買いポジションを持った所で資産が底をつき強制ロスカット。初めの時点ではここまで下がるとは予想が出来せんよね。今回ナンピンは3回だけでしたが、「焦って10回もナンピンしてその後強制ロスカット」なんて事になりかねません。

いくらナンピンをしたいと言っても、資産の上限はあるはずです。もちろん、あなたが数十億もっていて1万円ずつナンピンしていくなら話は別ですが。

しっかり決めたいナンピンルール

  • 含み損が自己資産の2%を超えたら損切り
  • ナンピンは最高で3回まで

上記のように、ナンピンルールをきめておく事を強くおすすめいたします。

含み損に関しては、自己資産の2%。損失を自己資産の2%にとどめておけば、単純計算で50連敗しても資金は残ります。資金を増やすよりも相場の流れを掴むことを優先した方が後々楽に勝てるようになりますよ。

ナンピンの回数に関してはナンピンの回数も10回・20回と行ってしまう人がいますが、もはや損失額を増やしているだけです。ナンピンはその後相場が上がる前提で行うものです。相場が上がる見込みもないのに資金をつぎ込みすぎるのは得策とはいえませんね。

「自己資産の2%で損切り」「ナンピンは3回まで」を守るようにしましょう。慣れてきたらあなた専用のルールに徐々に変えていっても良いですが、全額つぎ込んで上がり待ち…なんて事にならないようにしてくださいね。

2.トレンドと逆方向のナンピンは難しい

これも非常に当たりまえの話ですが、トレンドに逆らう形でのナンピンは厳しいです。

上昇トレンドなのに、売りで入ってしまった場合は直ぐに決済しましょう。トレンドはしばらく一定方向に進み続けるのが原則です。

トレンドを確認するには、周足や日足(週単位や日単位のチャート)を見る事がポイントです。1時間足で下がっていても、日足で上がっていれば「大きな上昇トレンドの中の軽い下降トレンド」の可能性があります。

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これは、日足のチャートです。日足で見ると、全体的に上昇している事が分かりますね。しかし8時間足を見るとどうでしょう。

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8時間足だと下落している部分がはっきりと見えますね。

これが4時間足、1時間足だとさらにはっきり見えます。ポイントとしてはこの上昇トレンドの中で下がっている所でナンピンするのは問題ないという事。

日足で見た時に上昇トレンドは明らかですから、一時的に下がりナンピンしたとしても最終的には上がる見込みがありますよね。

反対に、日足で下降トレンドの場合は全体を通して下降トレンドだという事です。ここで買いポジションをナンピンし続けるのはナンセンスです。

大切な事なので何度もいいますが、ナンピンする前に必ず上位足の確認を忘れないようにしてください。

3.初心者の本にナンピン厳禁と書いてある理由

初心者向けの本やサイトにナンピンは厳禁であると書かれている事が多いですよね。なぜでしょうか。

そもそもナンピンをする場面を想像してみてください。あなたの予想が当たっている時にナンピンはするでしょうか。しませんよね。

ナンピンは相場が外れた時に行う手法です。始めたての初心者が相場予想を外す→ナンピン→勝つ(利益が出る)というサイクルはまぐれです。

なので、ナンピン自体を否定しているというよりも、ナンピンしかできないほどに相場予想を外している状態が問題なわけです。確かに、FX初心者に最も大切なのは相場観をつかむ事です。

結論、ナンピンは相場観を掴んでからにしましょう。と言うのが前提ですが、ナンピンで勝つ手法がある事も事実です。続いてはナンピンで勝つための正しいやり方をご紹介していきたいと思います。

初心者がFXで負けない必勝法

FXで負けない必勝法

それでは、FX初心者がナンピンで負けないためには、どのような点に気をつければよいのか考えていきましょう。

最大損失額を決める

ナンピンで失敗しないためには、前で説明したように【トレード1回あたりの最大許容損失額】を決めておく必要があります。初心者では、小さめの1~2%の範囲で決めるのがよいでしょう。しっかり利益をだすためにも、損失は押さえましょう。

決め方の例総資金300万円でFXを行う場合、許容最大損失割合を2%と設定
許容最大損失額:300万円×2%=6万円

1回のFXトレードで含み損がこの6万円に達したら、それまでのナンピンが無駄になってしまっても、否応なく損切りを行わなくてはいけません。

そのルールを守らずにナンピンを続けていると、含み損が雪だるま式に増え、逆に資金が減っていき、遂には強制ロスカットの対象になってしまいます。

強制ロスカットは、利用者の損失が一定の水準に達すると、それ以上の損失の拡大を防ぐため、FX会社が強制的に決済してしまうことです。したがって、ロスカットされた時点で大きな損失が確定してしまいます。

ロスカットで大量の損失を出した結果、FX市場から退場…なんて事は避けたいですよね。

ちなみに、FX初心者の9割は1年以内にFXを辞めてしまうそうです。それだけ厳しい世界ですので、FXにおいて資金管理は重要だと言えるでしょう。資金管理についてのルールを決めていない方はバルサラの破産確率を計算してみるといいでしょう。

以下の記事にまとめてありますので参考にしてください。

最大回数も決める

ナンピンは、最大回数も決めておく必要があります。

ナンピンでエントリーするごとに、FX口座にある資金が食われていくため、「FXトレード1回あたりナンピンは〇回まで」と、明確にルール化しておく必要があります。

私の場合は「買いは3回まで」です。私はデイトレーダーなので1日の内にFXトレードを終了してしまいたいというのが大きな理由です。また、3回もナンピンして上がって来ない場合は相場予想自体が間違っている可能性が高いからです。

みなさんも自己資金やトレードスタイルに相談しながらナンピンルールを決めてください。

マイナススワップポイントは厳しい

スイングトレードなど、エントリーから決済までの期間が数日~数週間と長い場合は、スワップ金利に気をつける必要があります。

スワップ金利は通貨間の金利差で、「低金利通貨売り・高金利通貨買い」をすると、その保有期間に応じて金利差分の利益がつく仕組みです。

その逆に、高金利通貨売り・低金利通貨買いだと、スワップ金利はマイナスになります。このマイナスのスワップ金利は、保有期間が長くなるにつれ、大きな損失となっていきます。

マイナススワップポイントの例

  • 高金利通貨:米ドル
  • 低金利通貨:日本円

ドル円を売りエントリーすると、高金利通貨のドルを売って低金利通貨の円を買いで入る事になり、スワップはマイナスとなります。エントリーから決済までの期間が長い中・長期トレードでは、金利差で損失が増えます。

そのため、マイナススワップでのトレードは避けるべきでしょう。反対にスワップポイントがプラスの場合は、ナンピンしつつスワップポイントも稼ぐ事で利益を増やす事ができるのでおすすめです。

基本は「金利の低い通貨(円など)売り・金利の高い通貨(ドルなど)買い」で進めていく事がポイントです。円は金利が低いので売りだと大抵マイナススワップです。

ナンピン&スワップポイントを使ったFX必勝法は以下にまとめていますので参考にしてください。

やはり初心者にはおすすめできない

FXでナンピンよりも先にやる事

初心者は徹底的な損切り

FX投資では、ナンピンを行うことで窮地を脱出できることも多くありますが、それができない時は、相場から退場させられるほどの深手を負う危険があります。

そうならないために最も重要なのが、「損切りの徹底」です。「損切りはよくないこと」という思い込みを持っていたとしたら、その考えを改めましょう。相場の予測を誤った時は、傷が浅いうちにすばやく損切りして、新しく仕切り直しをすることが非常に大切なのです。

損切りが苦手な方向けに、損切りのコツをまとめていますので参考にしてください。

ナンピン=相場が読めていない

皆さんは、ナンピンをどのような場面で使うことになるのかを考えたことがありますか。そうですね、自分の思惑が外れた時です。

相場が上昇を続けると読んで「買い」で入ったが、予想が外れ下がってしまった。このままでは損切りでマイナスになってしまう。それを避けるには……ナンピンしかない(買い足し)、という展開ですね。

ナンピンは、相場を的確に読めない人が損失を出したくないために行っていることが多いのです。

相場の基本は「上がっている時に買い」「下がっている時に売り」の二つです。相場が今後上がるか下がるかの的中率が高ければ、利益はおのずとでてきます、

相場の基本と、流れがうまく読めないという方には以下の記事をおすすめします。

将来的に負ける

これまでみてきたように、FXでのナンピンは成功する確率が高いのですが、いつかは失敗する日がやってきます。

それが、5回目なのか10回目なのかはわかりませんが、その失敗時には回復不可能なダメージを受ける危険があるのです。投資初心者の方は、ナンピンを覚えるよりも、より大切でやらなければならないことがたくさんあります。

FX投資で初心者から中・上級者へと成長していくには、相場の基本を勉強して知識を得るとともに、相場で広く認知されている優良・有益な多くのトレード手法を知ることが先決です。そして、その知識や手法の中から次第に自分なりのトレードルールを構築し、それを身に付けていけば、やがて、いつの間にか勝てるトレーダーになっている自分に驚くのではないでしょうか。

ナンピン&スワップの必勝法やその他の必勝法については以下の記事で紹介していますので参考にしてみてください。あなたのFX投資を確実なものにしてみせますよ。

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