生活できるボーダーラインは月30万


こう聞くと、何だか簡単そうですよね。しかし、実際月に30万円の利益を出し続けるのは相当難しいこと。「月30万の壁はトレーダーの1割しか超えられない」と言われる程です。つまり9割のトレーダーは勝てずに投資の世界から退場していると言えます。

ということで今回は、以下の内容を中心にお伝えできればと思います。
- FXで生活する為の具体的な方法
(資金・勝率・手法) - FXで生活するとは
では早速、FXで生活する為に必要な資金量と勝率から。
FXだけで生活が可能かは資金と勝率で判断
FXで生活する為には、月収30万の利益が必要だと冒頭で述べました。実際FXで月収30万稼ぐとは、どのくらい大変なのでしょうか。
FXで月収30万とは
月収30万円(年収360万円)稼ぐということを、年利※の面から考えてみます。
※年利とは、資金に対し1年で増加した分を%で示したもの。元本100万で翌年120万になっていた場合の年利は20%。
年利30%で考えた時、年間360万の利益出す為には1200万円の資金が必要です。しかし1200万を準備するのは容易ではないでしょう。
そこで仮に元手100万円でFXを始めるとして、資金1200万を準備できるのはいつぐらいなのか計算してみます。ただしこの時のFX取引には、レバレッジは使わないものとします。
年数 | 資金 |
---|---|
初期 | 100万 |
1年 | 130万 |
2年 | 169万 |
3年 | 219万 |
4年 | 285万 |
5年 | 371万 |
6年 | 482万 |
7年 | 627万 |
8年 | 815万 |
9年 | 1,060万 |
10年 | 1,378万 |
・・・約10年。レバレッジなしの運用だと、年間360万円稼ぐのに10年も掛かるんですね。

つまり彼が年間360万円稼ぐには約1600万(360万÷22.6%)の資金が必要ということ。
これを聞くと、1600万の資金を有名投資家に預けてやっと360万稼げるのかと、気が滅入るかもしれません。しかしFX取引の場合「レバレッジ」があります。
次はレバレッジを利用した場合で考えてみましょう。
一瞬で1200万の元手を作れるレバレッジ
小さな元手で大きな金額を取引できるようになる、FXの「レバレッジ」。便利ですが、掛けられるレバレッジの上限は国内FXと海外FXとで異なります。
- 国内FX:最大25倍(日本の法律で規制あり)
- 海外FX:最大3000倍(規制なし)
では、上記の最大レバレッジを掛けたFX取引をしたとしましょう。すると、それぞれ以下の資金額を作ることができます。
- 国内FX:2500万円
- 海外FX:10億円
これなら初年度から年収360万円(月収30万円)も可能ですよね。
レバレッジを掛けたトレードを繰り返していけば、FXだけで生活できるという想像は難しくないと思います。
トレード手法別の一日のスケジュール
専業トレーダーと言っても、そのトレードスタイルによって生活リズムは様々です。トレードスタイルは大きく分けて以下3種類。
- スイングトレード
- デイトレード
- スキャルピング
各種トレードスタイルの特徴は、下の表を参考にしてください。
スイング | デイ | スキャル | |
---|---|---|---|
時間帯 | 1日~数週間 | 数分~1日 | 数秒~数分 |
狙う利益 | 為替差益 +スワップ金利 |
為替差益 | 為替差益 |
※スワップ金利:通貨の金利の差によって得られる利益。
では、「トレーダーのある一日のスケジュール」をトレードスタイル別に見ていきましょう。
スイングトレーダーの生活
あくまで一例ですが、スイングトレーダーの1日のスケジュールはこんな感じです。
時間 | 生活スケジュール |
---|---|
8:00 | 起床 |
8:30 | 朝食 |
9:00 | 経済ニュースのチェック |
10:00 | 通貨・相場チェック |
12:00 | 昼食 |
14:00 | 自由 |
16:00 | 愛犬の散歩 |
18:00 | ニュースのチェック |
20:00 | 夕食 |
21:00 | 自由 |
22:00 | 就寝 |
スイングトレードは、数日から数カ月の期間ポジションを持ち続けるトレードスタイルです。一度ポジションを持ったら、しばらくは保持し続けるので頻繁に相場をチェックする必要はありません。
つまりスイングトレードは資金を急激に増やすことは出来ませんが、その分一日の内に行う相場チェックを短く出来るのです。主にチェックする内容は以下2つ。
日課
- 相場が予想とズレていないか分析
- 相場が急変するような経済ニュースがないか

ここで、スイングトレードの特徴は以下のようにまとめられます。
元手 | 100万円~ |
---|---|
1回の利益 | 多い |
取引時間 | 1日~数週間 |
労力 | あまり掛からない |
大きなリスク | あり |
難易度 | 難しい |
またスイングトレードは長くポジションを持つことが重要なので、レバレッジは低めに設定しておくのが一般的でしょう。そういったスイングトレードの手法についてより詳しく知りたい方は、下の記事を参考にしてください。
保有している期間でないとスワップ金利は入ってこないので、スキャルピングやデイトレードなどの短期間で行う手法では得られません。通貨ペアによりますが、最大で18%程度のスワップ金利(トルコリラ/円)が得られます。
デイトレーダーの生活
次はデイトレーダーの生活リズムです。

時間 | 生活スケジュール |
---|---|
10:00 | 起床 |
12:00 | 昼食 |
14:00 | 相場をチェック |
16:00 | トレード開始 |
20:00 | トレード終了 |
21:00 | 夕食 |
22:00 | 相場の流れ確認・ブログ記事執筆 |
24:00 | 自由 |
2:00 | 就寝 |
16時~20時のトレード時間は、ヨーロッパ市場が盛り上がる時間帯を選んでいる為です。22時以降はトレードせず、長期の相場分析やブログ執筆に時間を充てています。

基本的に通貨ペアは、ドル円かユーロドルをおすすめします。その理由は下の記事から確認してみてください。
そもそもデイトレードは、数分~数時間の期間ポジションを持ち続けるトレードスタイルです。一日の内で数時間のみ相場を見る人もいれば、起きている時は常に相場を見続けている人もいます。ただ基本的に日をまたいでトレードすることはないので、安心した睡眠時間の確保ができる点で人気が高いと言えるでしょう。
そしてデイトレードの特徴は以下の様にまとめられます。
元手 | 20万円~ |
---|---|
利益 | 多い |
取引時間 | 数分~数時間 |
労力 | そこそこ |
大きなリスク | そこまでない |
難易度 | 少し難しい |
更にデイトレーダーについて知りたい方は、下の記事を参考にしてください。
スキャルピングトレーダーの生活
スキャルピングは数秒~数分の期間でポジションを持つトレードスタイルです。一回の利益が少ない分、どうしても取引回数が多くなりがちで、専業トレーダーの多くは1日中相場をチェックしています。では代表的なスキャルパーのスケジュールを見てみましょう。
時間 | 生活スケジュール |
---|---|
8:00 | 起床 |
9:00 | トレード開始 |
12:00 | 昼食 |
13:00 | トレード再開 |
20:00 | 夕食 |
21:00 | トレード再開 |
2:00 | 就寝 |
ご覧の通りスキャルピングは何度もトレードすることから、資金の増加スピードが最も早い点で、近年人気が高まっているトレード手法です。そんなスキャルピングを主に行う専業トレーダーは、1日のうちで利益目標やエントリー回数を決めた上でエントリーを繰り返しています。
また、スキャルピングを始める際の基本情報は以下です。
元手 | 5万円~ |
---|---|
利益 | 少ない |
取引時間 | ~5分 |
労力 | 大変 |
大きなリスク | なし |
難易度 | やや難しい |
更にスキャルピングの手法などを詳しく知りたい方は、下の記事を参考にしてみてください。
以上がトレードスタイル別の生活リズム一例でした。これらはあくまで一例なので、あなたに合った生活リズムを見つけましょう。

では、専業トレーダーの様々な生活スタイルは分かりましたが、実際にFXだけで生活をするとはどういうことなのか知りたくありませんか? ということで、次はFXで生活することのメリットとデメリットについて見ていきます。
FXで生きるということ
今後FXで生活したいですか?ただし専業トレーダーにも、メリットがあればデメリットもあります。それぞれの面から、FXで生活することを現実的に考えてみましょう。
専業トレーダーになるメリット
まずはメリットから3点、お話します。
① 兼業トレーダーより時間的に有利
はじめに、当たり前かもしれませんが、兼業トレーダーに比べて専業トレーダーの方が時間的には有利です。
例えば会社員の場合、日中の業務中に相場チェックはしにくく、一日の内のトレード時間は確保できても3~4時間といったところでしょう。それに比べて専業トレーダーは、一日中相場チェックや分析に充てられるわけですから、稼げるチャンスの多さは明らかです。
更に、専業トレーダーがFXに注力できるのは相場チェックだけではありません。FXの勉強やセミナー参加、専業トレーダー同士の交流などにも時間を費やすことができ、確実なスキルアップに繋がります。
② 生活の拠点を移せる
FXの取引自体、どこでもできるという認識は皆さんあると思います。ただ専業トレーダーが兼業トレーダーと異なるのは、生活拠点さえも関係なくなるという点。
もちろん日本に居なくてもFX取引は可能なので、専業トレーダーの中には税金の安い国を選んで移住する人も珍しくありません。

③ 完全な実力主義
FXは実力主義ですが、その結果が顕著に表れるのがやはり専業トレーダーではないでしょうか。
兼業トレーダーや会社員では得ることが難しい金額を、FXで手にしている専業トレーダーは沢山います。5000万円程度はザラで、優秀な人であれば億を超えることも。巨万の富を得る可能性は高いと言えますね。
専業トレーダーにおけるデメリット
兼業トレーダーと専業トレーダーの大きな違いの一つに、「生活が懸かっているかどうか」という面があります。
最初はそのお陰で「FXで成功するぞ!」というやる気に満ち溢れています。しかし徐々に負けが込んでくると、


といった焦りが出てくるわけです。そしてこの焦りが最も危険。メンタル面で追い込まれたトレーダーは、損切りが出来なくなったり、最悪の場合借金にまで繋がりかねないからです。
このように専業トレーダーは、プレッシャーに強く立ち向かえないといけません。専業になる前に、ある程度FXにおける自信をつけることをおすすめします。
まずは兼業する事で力を付ける
いくら資金が沢山あるからと言っても、やはり最初から専業トレーダーになるのはおすすめできません。デモトレードで成功した経験も、実際のお金だとまた違います。
そこで最後に、兼業トレーダーで取引することのポイントを3つ紹介していきましょう。
1) 固定収入がある
会社員であれば、リストラにならない限り給料という固定収入が毎月入ってきます。これは専業トレーダーにない、兼業トレーダーだからこその安心感です。
専業トレーダーはFXの損益が生活に直結している為、プレッシャーを過大に感じてしまうこともしばしば・・・。
その点、兼業トレーダーにとってFXはあくまで副業。基本的には冷静なトレードが可能です。給料を全額FXにつぎ込むなどという暴挙に出ない限り、破産はしないでしょう。
2) トレードする土俵は専業も兼業も同じ
FXにおいて「専業トレーダー」「兼業トレーダー」という区分はありますが、結局戦う土俵はFXで皆同じです。
ここで大事なのが、兼業しながらでも勝てる人は専業になっても勝てるだろうということ。反対に勝率の良い専業トレーダーは、兼業になったからと言ってすぐに落ちぶれたりはしないでしょう。
FXのみで生活する専業トレーダーを目指したい方は、固定収入という強みを持った兼業から始めて、まずは空いた時間でトレードを覚えていくのが得策です。
3) 兼業しながらじっくりFXを研究すべし
何度も言うようですが、初心者のうちはやはり兼業トレーダーとして勝率を上げていくことをおすすめします。兼業である程度資金を貯め、手法を確立した後に専業トレーダーになっても問題ないはずです。
まずは実際に取引してみて、相場感を掴んだり、FXで生活するイメージをしてみましょう。口座に迷った場合は、当サイトのおすすめ口座を参考にしてみてはいかがでしょうか。
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